タイズプレゼンテーション

夢中の深層~インタビュアー川邊健太郎~

第二回 永田寛哲さん 僕の人生を変えたアイドルが教えてくれたこと

かつてのモーオタの心を引き戻したAKB48グループという存在

川邊:ライブチケットを買っては現場に行って、「ワー」っと反応をもらって楽しむ活動は、どれくらいの期間やってたんですか?

永田:波があって、全ての公演を最前列で観ていたのは、2年くらいですね。それで、ある程度インターバルをはさみつつ、全部合計したら5~6年ありましたね。

川邊:それで、そのあとピクシブの副社長をやって忙しくなっちゃって。その頃に私と知り合いになって頂いたんですよね。過去のモーニング娘。の追っかけの話とかを聞かせてもらって楽しかったですけど。出会った時はAKB48の話、全然触れてなかったですよね。でも、突然AKBのファンになっていて、有名になったわけですけど。AKBの何にドーンと来たんですか?

永田:僕はどちらかというと、ずっとアンチAKBだったんですよ。

川邊:アンチAKBですか?

永田:アンチAKBです。当初はモーニング娘。を神格化し過ぎていたせいで、AKBは偽物、と思っていた。

川邊:憎しみ合っているんですね。

永田:そうだったんです。だから、モーニング娘。からAKBに推し変するファンを裏切り者と見ていたんです。

川邊:追っかけの人が結構AKBを応援するようになったんですか?

永田:そうです。モーニング娘。の人気がダウンして、入れ替わりのようにAKB48が出てきたので、ファンも移り変わっていくし、僕はモーニング娘。を応援し続けようと思ってたんです。でも、実際は複雑な心境でした。モーニング娘。自体があまりにも変わってしまったんですよ。良いなと思うメンバーはいましたし、モーニング娘。という存在自体がやっぱり尊いとは思っていました。だけどやっぱり、変わり過ぎちゃって…

川邊:ついていけなくなっちゃったんですね。

永田:その違和感が思い入れを超えた時に、AKBヘの憎しみが消えたんです。むしろ、仲間だったんじゃないかと思ったんですよ。

川邊:まあ、そうですよね。こっちから見たら一緒ですからね。何かグッと深く入るキッカケはあったんですか?

永田:そうですね。僕、AKB48グループの中でも、福岡の博多を拠点にしているHKT48というグループがすごく好きなんです。特に好きなメンバーが朝長美桜(ともながみお)という子なんですが。簡単に言うと、僕がモーニング娘。ファン時代に、最後の推しだった亀井絵里(かめいえり)っていう子がいたんです。 「亀井にすごい似てる子がいる!」っていうのを、3人くらいのアイドルファン仲間から同時に聞いたんですよ。

川邊:連絡が来るんですね。亀井絵里似がいるよって。

永田:そうです。「今、注目されてる子だよ」みたいな連絡がきました。そういう情報は、ずっと定期的に来てました。「コイタさんが好きそうな子がAKBにいるよ!」とか、「こういうアイドルが流行ってるよ!」とか、情報はいっぱい来るんです。でも、そんなにどハマりすることは無かったんですよ。例えば、ももいろクローバーZも良いなとは思いながら、普通にライトなファンとして見ていました。

川邊:そこに、朝長美桜(ともながみお)情報が来たんですね。

永田:僕が最前厨(さいぜんちゅう)だった頃の友人たち3人くらいから同時に言われたので、「そんなに良いの?」と思ったんですよ。それで、気になりましたね。

川邊:最前列でアイドルから反応を得る人の事を、最前厨(さいぜんちゅう)っていうんですか?

永田:そうです。その時代の仲間が、HKT48に結構ハマってたんですよ。その関係で、偶然、すごくスムーズにイベントに行けたんです。

川邊:今はスムーズに行けないんですね。

永田:そうですね、申し込み方とかもすごく複雑です。ハードルが高くて、自分1人でポンと行くっていうのは、ちょっと二の足を踏んでいた部分があったんですけど、昔の友達がハマっていて、「チケット持ってるから来てみれば?」と誘われました。

川邊:それで博多まで行ったんですか?

永田:いや、東京の握手会に行ったんですよ。それで朝長美桜(ともながみお)ちゃんと握手したら、ずっと忘れていた何かに火がついてしまって、もう一度、アイドル熱に火を付けられた感じがありました。当時、ちょうどピクシブの実務からも離れ気味だったんですよ。 会社の規模が大きくなって、経営がメインとなり、現場からちょっとずつ離れていってたんです。

川邊:相談を受ける役割になったんですね。

永田:相談を受けたり、アドバイスをしたりという仕事になってきました。でも、やっぱり、僕は現場で何かに夢中になって一歩ずつ階段を昇っていくみたいなことが本質的に好きなんですよ。

川邊:夢中になりたいタイプですからね。そういうのが無かったんですね。

永田:そういったことがある中で、アイドルが心の隙間に入ってきて。やっぱり僕にはアイドルしかないんじゃないかと思いました。

川邊:なるほど、また戻っちゃったんですね。

永田:戻っちゃいました。

握手会におけるアイドルとの向き合い方

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