タイズプレゼンテーション

夢中の深層~インタビュアー川邊健太郎~

第十回 ちづるさん 40代ネットアイドルが輝く居場所

弱みをリスナーと共有できる強み

ちづる:これカットして欲しいんですけど。社長がね、失踪しちゃったんです。

前田:これ、余白ありすぎじゃないですか。

ちづる:エイベックスさんに、iTunesデビューを頼むって言ってたんですけど。

前田:曲を?

川邊:けっこうなところまで話進んでますね。その話を提げて、社長が失踪したと。

前田:社員を残して?

ちづる:マネージャーは残って、私を入れてくれる事務所を探しているんですけど。

川邊:どうしたら良いか迷っていると。

ちづる:事務所がなかったら、SHOWROOM出来ないんですよ。

川邊:いま悩んでいるのは、SHOWROOMオフィシャルさえ持てれば、社長いなくてもやるのか、他に移るのか、悩んでいるということですか?

ちづる:マネージャーも別のところに移籍するのを待っているか、それか大阪でツテのある方に紹介してもらおうと思ってます。

川邊:そこの事務所に所属するのもありかなと。

ちづる:いま悩んでるんですよ。悩みの渦の中なんですよ。

前田:なるほどですね…。僕が解決できる事はたくさんあると思うんですけど。こういう話ってファンとはしないんですか?

ちづる:したら心配して、何度も「どうなったの?」って。

前田:心配かけちゃうから嫌だと。優しいですね。僕だったら、全部言っちゃいますね。それでファンに委ねて。ちづるさん、今後もっと有名になると思うんですけど、「あの失踪事件って懐かしいよね」って数年後に語るんですよ。「あの社長失踪事件をリアルタイムで知っていたのは、俺ら5人だけだよね」っていう結束が、とても大事で。だから弱い部分とかトラブルとかは、むしろ逆手に取った方が良いと思ってるんですね。

ちづる:じゃあ全部、言ってしまって。

前田:それは絶対言った方が良いと思います。

川邊:「俺は、あの社長失踪事件の頃からのファンだから」と。

前田:「そんなところからよく頑張ったよな、ちづるさん」ってなる訳ですよ、絶対。面白いと言ったらなんですけど、後から振り返れば笑い事になると思うし。

川邊:じゃあそれを委ねるということで、このインタビューで決まったという事ですね。

ちづる:リスナーさんに。

前田:それこそちづるさんの勝算は、そこだと思います。自分の弱いところとか悩みを、ファンの方と共有して、リスナーはリスナーじゃないですね。リスナーと呼ぶことも違うかもしれないです。リスナーの方もちづるさんの一部ということで。完全にフラットというか。

川邊:前田社長、そろそろ次があるみたいなので、最後にちづるさんに言いたいことがあれば、どうぞ。

前田:繰り返しになっちゃうんですけど、ちづるさんが成功するとかスターになることの意味って、SHOWROOMだけじゃなくて、日本全体にとって大事なことだと思ってるんですよね。さっきの「私なんて演者出来るのかな」って思っている人たちに、すごい勇気を与えることだと思うので、その思いを背負ってというつもりはないですが、僕は全力で応援していきたいと思いっています。なにか出来ることがあれば言ってください。この場もぜひ活用してください。

川邊:では本当に、ありがとうございました。

前田:ありがとうございました。

「この場所がなかったら、ただの主婦だった」

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