タイズプレゼンテーション

夢中の深層~インタビュアー川邊健太郎~

第九回 島田拓さん "アリ"を販売して家族を養う男

アリの一番の魅力は「社会性」

島田:アリの飼育と聞くと、みなさんイメージするのって、空き瓶なんかに土を入れて、黒い紙で覆って、めくると巣ができているみたいな。そういうのをやったことのある、虫好きの子どもたちは多いと思うんですけど。僕の中でアリの一番の魅力は、家族で協力している社会性にあると思っているんですよ。なので、この社会生活を見るためには、土がどうしても邪魔で。土を入れてしまうと、大体ですね。見えないところで子育てをしたり、土をガラスに貼り付けてしまって、中が見えなくなってしまったりで。

川邊:肝心な部分が見えないじゃないかと。

島田:うちでは、アリの生活がすべて観察できて、さらにアリも快適に生活できるような飼育セットを「蟻マシーン」という名前で、手作りで作って販売しています。

川邊:なるほど。島田さんの着想と努力によるオリジナル商品なんですね。これは、エサ場ですか。

島田:はい。巣の外を再現した、地上部分。エサ場になっています。エサを入れると、働きアリがチューブをつたって、こちらの部屋に来て、エサを食べます。いま食べているのは僕が開発したオリジナルの人工のエサで。糖分とかが入ったものなんですけど。液体のエサなんかをあげると、しばらくなめ続けます。そうするとお腹がどんどん膨れてくるんですよ。アリはですね、胃袋以外にそ嚢(のう)という袋を持っていて。そ嚢に貯めたエサは、後から吐き戻すことができるんですよ。なので、いま自分のためだけに食べているんじゃなくて、そ嚢に貯めて巣に持ち帰るために食べてます。

川邊:子どもであるとか、女王アリにエサをあげるために。

島田:お腹がいっぱいになったアリは、そのまま巣に戻って仲間とか幼虫に口移しでエサを分け与えます。

川邊:今はアリが極端に同じ箇所に集中してますけど、部屋によってそれぞれ用途はあるんですか?

島田:アリは幼虫とか卵とか繭、成長段階によって部屋を変えるんですよ。大きな幼虫はこの部屋、繭はこの部屋、卵はこの部屋という感じで。成長段階に合わせて、置き場を変えたりとか。エサとして小昆虫もあげるんですね。ハエとかバッタとかコオロギとか。その虫を貯めておく部屋も作ります。

川邊:自然だとよく見る光景ですよね。アリは巣の中で何をしてるんですか?

島田:巣の中でも、なにかしら仕事をしている事が多いですね。特に幼虫が増えてくると、とても忙しそうに子育てをしていますね。ただ冬に幼虫がいない時期は、暇そうなんですけど。秋くらいから卵を産まなくなって。冬眠中も幼虫が少しいるだけで、成長しなくなるんですよ。なので冬はあまりエサも食べなかったりとか、幼虫自体も少なくなるので、仕事が減るんですよ。

川邊:どうしてるんですか。

島田:巣の中で暇そうにしてますね。これからの時期、春になると、女王アリがものすごい数の卵を産み出すんですよ。そうすると外でも中でも忙しそうにしていますね。ただ巣の中でも、2割くらいはなにもしていないアリがいるという研究があります。

川邊:それはどうやって観察できますか。

島田:なかなか、それを調べるためには、すべてに色とかで個体識別をして、24時間単位で見ないと分からないんですけど。パッと見で、何もしてないアリはわかりますね。

川邊:学術的には、なんのために働いていないかわかっているんですか?

島田:働かないアリというのも、待機してるアリであって。例えば、屋外だと巣の外にエサを集めに行くというのはとても危険な仕事なんですね。巣の外に出ると、いろんな外敵がいたり、人に踏みつけられたりとか。いろんな危険があります。だいたい巣の外に行くアリというのは、年上のアリなんですね。若いうちは、巣の中で安全な仕事をしていて、歳を取ってくると、危険な巣の外で仕事をするようになるんですよ。巣の外に出たアリは、どうしても事故とかで死んでしまうので。外に出るアリがいなくなったときに、働かなかったアリが仕事をするようになるんです。

川邊:予備兵的に待機していると。面白いですね。まさに社会性ですね。

はじまりは、偶然拾った一匹の女王アリ

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